WordPressを稼働させているサーバにDebian8を使っていたが、そろそろDebian9にしてみようという訳でアップグレードしてみた。現状特に不具合はないのだから8のままでも良いといえば良いのだけど、速いというPHP7やHTTP2に対応したApacheを導入がてらという訳だ。
さてまずは作業に先立ってデータをバックアップしておく。ここさえしっかりやっておけば万が一の時にも安心だ。時間がかかるのはWordPressのデータくらいのもので、後はいくつかのサービスの設定ファイル程度とあって簡単に終わった。
Apacheなど稼働中のサービスは余計なトラブルを防ぐために停止しておく。
# service apache2 stop
さらに現状の更新を全て適用しておいた。
# apt-get update # apt-get upgrade # apt-get upgrade(更新がなくなるまで繰り返す)
更新はaptで行うのでaptのソースリスト開き Debian8 (jessie) から Debian9 (stretch) に変更する。作業前に現状のファイルをバックアップしたらsources.listを開く。
# vim /etc/apt/sources.list
これはファイル内のjessieとなっている箇所を全てstretchに変更するだけと簡単。
deb http://ftp.jp.debian.org/debian stretch main deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian stretch main deb http://security.debian.org/ stretch/updates main deb-src http://security.debian.org/ stretch/updates main deb http://ftp.jp.debian.org/debian stretch-updates main deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian stretch-updates main deb http://ftp.debian.org/debian stretch-backports main deb-src http://ftp.debian.org/debian stretch-backports main
いよいよアップグレードを開始する。途中でサービスを勝手に再起動してよいかとか、設定ファイルを更新するかとか聞いてくるのは、全部デフォルトのままエンターを押していく。ちなみにデフォルト状態では設定ファイルはそのまま保持になる。最後にphpmyadminがどうたら言ってきたがその勢いで気にせず進めてしまい完了した。
# apt-get update # apt-get upgrade # apt-get upgrade # apt-get dist-upgrade
無事更新が終わったところで再起動してゴミを削除。
# reboot # apt-get autoremove
これで恐る恐るWordPressにアクセスすると問題なく稼働していて一安心。各種ソフトのバージョンもしっかり上がっておりアップグレードは無事完了した模様。
ところが一通りいじっていて気がついた。phpmyadminにアクセスしてもページが真っ白で何も表示されないことに。どうやらアクセスはできるけど表示されない。どういうことかと設定をいじったり再インストールしたりとやってみるが変化はなかった。
PHP絡みだろうとphpinfoの結果を見ると、使用されているPHPバージョンが以前と変わりなく5のままだった。コンソールでphp -vを見るとしっかり7になっている。どうやら5と7が両方あるのが問題らしくphpmyadminは7が必要なのにapacheは5を使っているといった所か。とりあえずApacheで使用するPHPモジュールを5から7に変更してみる。
# a2dismod php5 # a2enmod php7.0
Apacheを再起動。
# service apache2 restart
改めてphpmyadminにアクセスすると今度は何事もなかったかのように表示された。ちょっとヒヤッとしたけど今度こそアップグレードは完了。
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